「インプラントに代わる治療法とは?」
「インプラントの費用やリスクを避けたい」
「インプラントに代わる治療法の種類が知りたい」
上記の疑問をお持ちの方は、インプラント治療の高額な費用や手術に対する不安から、代わりとなる治療法を検討したいとお考えなのではないでしょうか。
インプラントにはいくつかの代替治療法が存在し、それぞれに特徴があります。
本記事では、「インプラントに代わる治療法や種類、治療法を選ぶポイント」を紹介します。
インプラントに代わる治療法のメリット・デメリットまで紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。
インプラントに代わる治療法を選択するケースとは?
インプラントは失った歯を補う優れた治療法ですが、誰もが選択できるわけではありません。
たとえば、以下のような方はほかの治療を選択しなければならない場合もあります。
- 顎の骨の量や厚みが足りない
- 重度の歯周病を患っている
- コントロール不良の全身疾患がある
- 顎の骨がまだ成長している
- 日々のセルフケアが難しい
- 妊娠している
- 喫煙習慣がある
また、インプラントは保険適用外のため費用負担が大きく、手術が怖いと感じる方や、持病で手術のリスクが高い方もいます。
インプラント以外の治療法を検討することは、特別なことではありません。
インプラントに代わる治療法の種類
インプラントに代わる治療法の種類は、以下のとおりです。
- ブリッジ
- 入れ歯(義歯)
- 歯牙移植
- 接着性ブリッジ
- テレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)
それぞれ解説します。
ブリッジ
ブリッジは、失った歯の両隣にある健康な歯を土台にし、橋をかけるように連結した人工歯を固定する治療法です。
土台の歯を削って、一体型の被せ物を装着します。
固定式のため取り外しの手間がなく、ご自身の歯に近い感覚でしっかり噛めるのが特徴です。
見た目も自然で、保険適用で作製できる場合も多く、機能性と審美性を両立しやすい治療法となります。
入れ歯(義歯)
入れ歯(義歯)は、取り外し可能な人工歯で、残っている歯や歯ぐきにバネなどで固定して使います。入れ歯(義歯)の種類は、以下の2つです。
- 部分入れ歯
- 総入れ歯
ひとつずつ解説します。
部分入れ歯
部分入れ歯は、ご自身の歯が1本でも残っている場合に適用される、最も一般的な入れ歯です。
残っている歯に「クラスプ」と呼ばれる金属のバネをかけて固定します。
取り外し式で清掃しやすく、修理や調整も比較的容易です。
ブリッジのように、健康な歯を大きく削る必要がない点もメリットとなります。
残っている歯を活かしながら、欠損部分を補うのが部分入れ歯です。
総入れ歯
総入れ歯は、全ての歯を失った場合に適用される、歯ぐき全体を覆うタイプの入れ歯です。
顎の粘膜に吸着させて安定させ、食事や会話といったお口の機能を取り戻します。
保険適用のものから、より薄く違和感の少ない自由診療のものまで種類はさまざまです。
広範囲の欠損に対応できるのが、総入れ歯の役割です。
歯牙移植
歯牙移植は、親知らずなど噛み合わせに関与していないご自身の歯を、歯が抜けた部分に移植する外科的な治療法です。
最大のメリットは、ご自身の組織を使うため拒絶反応がなく、「歯根膜」という組織の機能も活かせる点にあります。
自然な噛み心地を保ち、顎の骨が痩せるのを防ぎます。
ただし、移植に使える健康な歯が必要なため、誰でも受けられるわけではありません。
自身の歯を再利用する、先進的な治療法です。
接着性ブリッジ
接着性ブリッジは、両隣の歯を大きく削らず、歯の裏側などに接着剤で固定するブリッジで、主に前歯の欠損に適用されます。
主に、健康な歯へのダメージを最小限に抑えられるのが最大の利点です。
治療も短期間で終わり、費用も比較的安価ですが、強い力がかかると外れやすいデメリットもあります。
特定の条件下で、歯に優しい治療を実現するのが接着性ブリッジです。
テレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)
テレスコープ義歯は、残っている歯に内冠を被せ、その上から入れ歯(外冠)をはめ込む
二重構造の特殊な入れ歯です。
茶筒の蓋のように精密にフィットするため、バネを使わずとも安定性が非常に高く、ガタつきがありません。
見た目も自然で、入れ歯だと気づかれにくいのが特徴です。
自由診療で費用は高額になりますが、優れた安定性と審美性を誇る高品質な入れ歯といえます。
インプラントに代わる治療法のメリット・デメリット
インプラントに代わる治療法のメリット・デメリットを、以下に紹介していきます。
- ブリッジのメリット・デメリット
- 入れ歯(義歯)のメリット・デメリット
- 歯牙移植のメリット・デメリット
- 接着性ブリッジのメリット・デメリット
- テレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)のメリット・デメリット
それぞれ解説します。
ブリッジのメリット・デメリット
ブリッジのメリットは、固定式で違和感が少なく、しっかり噛めることです。
一方のデメリットは、支えにするために両隣の健康な歯を削る必要がある点です。
一度削った歯は元に戻らず、将来的に歯の寿命を縮めるリスクも伴います。
利便性の裏にある、健康な歯への負担をよく考えることが大切です。
入れ歯(義歯)のメリット・デメリット
入れ歯のメリットは、保険適用で安価に作製でき、健康な歯をほとんど削らない点です。
デメリットは、装着時の違和感や、噛む力が天然歯より弱くなることです。
また、固定用の金属バネが見える場合もあります。
手軽に始められる反面、使用感に慣れが必要なことが多く、費用を抑えたい方にとっては有力な選択肢となります。
歯牙移植のメリット・デメリット
歯牙移植のメリットは、自身の歯を使うため、自然な噛み心地を維持できる点です。
デメリットは、移植に使える健康な親知らずなどが必要で、適用条件が厳しいことです。
外科手術が必要で、必ずしも歯が定着するとは限りません。
誰もが選択できる治療法ではありませんが、条件が合えば優れた結果が得られます。
接着性ブリッジのメリット・デメリット
接着性ブリッジのメリットは、健康な歯を削る量を最小限に抑えられることです。
デメリットは、従来のブリッジより外れやすく、適用できるケースが限られる点です。
主に噛む力が強くかからない前歯の1本欠損などが対象で、適応範囲が狭いことを理解しておく必要があります。
まさに、適材適所の治療法といえます。
テレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)のメリット・デメリット
テレスコープ義歯のメリットは、入れ歯でありながら安定性が高く、見た目も自然なことです。
デメリットは、自由診療で費用が高額になり、対応できる歯科医院が少ない点です。
残っている歯を守りながら快適な使用感を得たい方には最適ですが、費用と品質のバランスをどう考えるかが選択のポイントになります。
インプラント治療のメリット
インプラントのメリットは、以下の4つです。
- 天然歯に近い見た目と機能を取り戻せる
- 周囲の健康な歯を削る必要がない
- 顎の骨が痩せるのを防げる
- 手入れがしやすく長く使い続けられる
ひとつずつ解説します。
天然歯に近い見た目と機能を取り戻せる
インプラントは、ご自身の歯と見分けがつかないほど自然な見た目を再現できます。
顎の骨に直接埋め込むため、歯ぐきから歯が生えているように見え、審美性に優れています。
機能面でも、ご自身の歯とほぼ同じ力でしっかり噛むことができ、食事を心から楽しむことが可能です。
見た目と機能の両方で、高いレベルの回復が期待できます。
周囲の健康な歯を削る必要がない
インプラントは、失った歯の部分だけで治療が完結する独立した治療法です。
ブリッジのように両隣の健康な歯を削る必要も、入れ歯のようにバネをかけて他の歯に負担をかけることもありません。
ほかの歯を犠牲にしない点は、インプラントの大きなメリットです。
つまり、残っているご自身の歯を最大限守れます。
顎の骨が痩せるのを防げる
インプラントは、天然の歯根と同様に、噛む力を直接顎の骨に伝えます。
歯が抜けたままの状態や、ブリッジ・入れ歯では骨に刺激が伝わらず、骨は痩せやすいです。
インプラントによって骨に適切な刺激が加わることで、骨の吸収を防ぐ効果が期待でき、長期的なお口周りの健康や若々しい顔の輪郭の維持にもつながります。
手入れがしやすく長く使い続けられる
インプラントは特別な手入れを必要とせず、自身の歯と同じように歯磨きができます。
入れ歯のように取り外して洗浄する手間はありません。
もちろん、歯周病予防のための丁寧なブラッシングと歯科医院での定期メンテナンスは不可欠です。
しかし、それを継続することで10年、20年と長期間安定して使用できる場合もあります。
自分に合った治療法を選ぶ際の7つのポイント
自分に合った治療法を選ぶ際のポイントは、以下の7つです。
- 費用はどのくらいかかるか
- 見た目は自然で美しいか
- 食事や会話はしやすいか
- 治療期間や身体への負担は少ないか
- 周りの健康な歯に影響はないか
- 長期間にわたって使い続けられるか
- 日々のメンテナンスはしやすいか
それぞれ解説します。
費用はどのくらいかかるか
費用は治療を決めるうえで、重要なポイントです。
初期費用だけでなく、修理や再作成など将来的に必要となる維持費も考慮する必要があります。
治療が保険適用か自由診療かによって、自己負担額は大きく異なります。
自身の予算やライフプランに合わせて、長期的に見て無理のない治療法を選ぶのが大切です。
見た目は自然で美しいか
口元の見た目をどれだけ重視するかも、治療法選びのポイントです。
口を開けたときに金属が目立つか、被せ物の色が他の歯と自然に馴染むかなど、審美性をしっかり比較しましょう。
とくに人前に出ることが多い方にとっては、見た目は非常に重要な選択基準です。
どの程度の審美性を求めるかを事前に考えておくことで、後悔せずに選べるでしょう。
食事や会話はしやすいか
毎日の食事や会話をこれまで通り楽しめるかも、治療法選びで重要なポイントです。
硬いものもしっかり噛みたい、滑舌に影響を与えたくないなど、機能面での優先順位を決めましょう。
入れ歯のように慣れが必要な治療法もあれば、インプラントのように自然な感覚で使えるものもあります。
生活の質を維持するためにも、この点をしっかりと比較することが大切です。
治療期間や身体への負担は少ないか
治療が完了するまでの期間や、外科手術に対する抵抗感も考慮するべきポイントです。
ブリッジや入れ歯は比較的短期間で終了しますが、インプラントや歯牙移植は数ヶ月かかる場合があります。
手術による痛みや腫れなど、身体的な負担も重要な要素です。
仕事の都合や体力を考慮し、自分に無理のない治療計画を選ぶことが大切です。
周りの健康な歯に影響はないか
今残っている健康な歯をできるだけ傷つけずに長持ちさせることも重要なポイントです。
ブリッジは健康な歯を削る必要がありますが、入れ歯やインプラントは周囲の歯に対するダメージを最小限に抑えられます。
失った歯を補うだけでなく、お口全体の将来を考えた選択が大切です。
長期間にわたって使い続けられるか
治療法の平均的な寿命を理解し、一度の治療でどれくらいの期間使いたいかを考えることも重要です。
治療法によって耐久性や作り直しの頻度は異なります。
たとえば、保険適用の入れ歯は数年ごとに作り直しが必要なことが多い一方で、インプラントは適切にケアをすれば10年以上使用できることがほとんどです。
日々のメンテナンスはしやすいか
毎日の手入れにどれだけ手間をかけられるか、自分の生活スタイルに合った方法を選ぶことが大切です。
入れ歯は毎食後に取り外して洗浄が必要ですが、ブリッジやインプラントは自分の歯と同じように歯磨きでケアできます。
無理なく続けられるメンテナンス方法を選ぶことが、その治療法を長く維持するためのポイントです。
まとめ
インプラントに代わる治療法には、入れ歯やブリッジ、さらには新しい技術を活用した治療法などさまざまな選択肢があります。
それぞれの治療法には特徴があり、費用や見た目、機能性やメインテナンスのしやすさなど、生活スタイルに合った選び方が大切です。
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