「インプラントは高齢になったときでも可能?」
「インプラントが高齢になってもしっかりと機能し続けるか知りたい」
「インプラント以外の治療法とも比較して最適な治療を決めたい」
上記の疑問をお持ちの方は、高齢になってからインプラントを入れることが不安で、リスクを回避したいとお考えなのではないでしょうか。
インプラントは高齢になったときでも可能ですが、加齢による身体や生活の変化が治療前後のトラブルの原因になる場合もあります。
本記事では、「インプラントは高齢になったときどうなるのか、後悔しないコツ」を紹介します。
インプラントは何歳まで可能なのかまで紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。
インプラントは高齢になったときでも可能?
高齢者のインプラントは可能ですが、加齢による身体や生活の変化が治療前後のトラブルの原因になる場合もあります。
ご自身の歯のようにしっかり噛めるため食事や会話は豊かになりますが、将来身体が不自由になると日々の手入れが難しくなるリスクも考えられます。
治療を受ける際はメリットだけでなく、長期的な視点でデメリットも理解しておくことが重要です。
生活の質を維持する助けになる一方、将来起こりうる変化まで見据え、慎重に検討する必要があります。
インプラントは何歳まで可能なのか
インプラント治療に明確な年齢の上限はなく、「年齢」そのものよりも「個人の健康状態」が最も重要です。
80歳以上の方でも治療を受け、快適な生活を送っているケースは少なくありません。
治療の可否は、糖尿病や骨粗しょう症といった持病のコントロール状態、顎の骨の量や質などから総合的に判断されます。
「もう高齢だから」と諦める必要はなく、まずはご自身の健康状態を歯科医師に相談してみることが大切です。
高齢になったとしてもインプラントがおすすめな5つの理由
高齢になったとしてもインプラントがおすすめな理由は、以下の5つです。
- 食事や会話の楽しみが戻って生活の質が向上する
- 見た目が自然で若々しい印象を保てる
- 残っている自分の歯を健康に保てる
- 顎の骨が痩せるのを防いで顔の輪郭を維持できる
- 健康寿命を延ばして将来の病気リスクを軽減できる
それぞれ解説します。
食事や会話の楽しみが戻って生活の質が向上する
インプラントにすると、ご自身の歯のようにしっかり噛めるようになり、日々の満足度が格段に向上します。
硬いものも気にせず食べられるため食事の制限がなくなり、食生活が豊かになります。
入れ歯のようにズレたり外れたりする心配もなく、発音が安定し会話もスムーズに楽しむことが可能です。
インプラントは食事や会話という日常の楽しみを取り戻し、生活全体の質を高めてくれます。
見た目が自然で若々しい印象を保てる
インプラントは見た目が天然の歯とほとんど変わらないため、自信を持って笑ったり話したりでき、精神的な若々しさにつながります。
入れ歯のように金属のバネが見える心配もなく、顎の骨に直接固定するため、自然な口元を再現できます。
口元の印象は、その人の全体的な印象を大きく左右します。
自然な笑顔を取り戻すことは、気持ちを前向きにし、より活動的な毎日を送るきっかけになるでしょう。
残っている自分の歯を健康に保てる
インプラントは、ブリッジや部分入れ歯と違い、周囲の健康な歯に負担をかけないため、口全体の健康を長く維持できます。
たとえば、ブリッジは両隣の健康な歯を削る必要があり、部分入れ歯はバネをかける歯に負担が集中し、その歯の寿命を縮めてしまう場合があります。
しかし、インプラントは失った歯の部分だけで完結する独立した治療です。
結果的に、残っている大切な歯を守ることにもつながります。
顎の骨が痩せるのを防いで顔の輪郭を維持できる
インプラントは噛む刺激が直接骨に伝わるため、歯が抜けた後に起こりがちな顎の骨の吸収を防ぎ、顔の輪郭を維持できます。
歯を失うと、その部分の顎の骨は、刺激がなくなるため痩せやすいです。
骨が痩せると、頬がこけたり口元にしわが寄ったりと、老けた印象を与える原因になります。
インプラントは天然歯と同様に骨へ刺激を伝えられるため、若々しい顔つきを保つ効果も期待できるのです。
健康寿命を延ばして将来の病気リスクを軽減できる
インプラント治療は、よく噛む習慣を取り戻すことで将来の病気リスクを軽減し、健康寿命の延伸に貢献できます。
しっかり噛む行為は脳に良い刺激を与え、認知症予防につながりやすいです。
また、入れ歯より清潔に保ちやすいため、細菌の繁殖が原因となる誤嚥性肺炎のリスクを低減する効果も期待できます。
お口の健康維持は、全身の健康を守り、より長く自立した生活を送るために重要です。
インプラントにおける高齢になったときのリスク
インプラントにおける高齢になったときのリスクは、以下の5つです。
- 持病や体力低下により外科手術ができない
- 治療やメンテナンスに高額な費用がかかる
- 加齢や要介護状態で日々の手入れが困難になる
- 手入れを怠ると「インプラント周囲炎」で歯が抜ける
ひとつずつ解説します。
持病や体力低下により外科手術ができない
重度の糖尿病や骨粗しょう症など、持病が悪化したり体力が低下したりすると、将来的に再治療やメインテナンスに伴う外科手術が受けられなくなる場合があります。
インプラントに問題が起きた場合や、新たに追加治療が必要になった際に、健康状態によっては手術が不可能と判断され、適切な処置ができなくなるケースが考えられます。
現在の健康状態だけでなく、将来的な変化も考慮することが大切です。
治療やメンテナンスに高額な費用がかかる
インプラントは保険適用外の自由診療であり、治療費が高額です。
さらに、その状態を長く維持するための定期メインテナンスにも、継続して費用が発生します。
治療時にまとまった費用がかかるだけでなく、数十年という長いスパンで維持費が必要になる点を理解しておく必要があります。
年金の範囲内で払い続けられるかなど、長期的な資金計画を立てておくことが重要です。
加齢や要介護状態で日々の手入れが困難になる
加齢で視力や手指の機能が衰えたり、将来的に要介護状態になったりすると、毎日の丁寧なセルフケアが難しくなります。
インプラントは天然歯以上に丁寧な清掃が必要ですが、ご自身での歯磨きが困難になるかもしれません。
また、介護施設のスタッフが専門的なケアに対応できないケースも考えられます。
ご家族や介護者の協力が得られるかどうかも含め、将来のケア体制を事前に考えておきましょう。
手入れを怠ると「インプラント周囲炎」で歯が抜ける
セルフケアが不十分だと、インプラントの歯周病である「インプラント周囲炎」を引き起こす場合があります。
インプラント周囲炎は、自覚症状がないまま進行し、気づいた時には手遅れになっていることも少なくありません。
もし悪化するとインプラントを支える顎の骨が溶け、最悪の場合インプラントが抜け落ちてしまいます。
高額な費用をかけたインプラントを失わないためにも、日々の手入れの重要性を理解しておく必要があります。
インプラント治療を受けられないケースもある
インプラント治療は年齢に関わらず、特定の持病や口腔内の状態によっては、治療が適さない、あるいは受けられない場合があります。
たとえば、重度の糖尿病や心臓疾患、骨粗しょう症の薬を服用中の方は、手術のリスクが高まるため治療が困難になることがあります。
また、顎の骨の量が極端に少ない場合や、重度の歯周病がある場合も同様です。
インプラントの治療は、希望する方全員が受けられるわけではないことを、事前に知っておきましょう。
インプラント治療で後悔しないコツ
インプラント治療で後悔しないコツは、以下の6つです。
- 治療のリスクと他の選択肢を十分に理解する
- 歯科医師の経験・実績は必ず確認する
- CTなど精密な検査設備が整っているか確認する
- 納得できるまで何度でも質問・相談をする
- 総額費用と保証内容を事前に書面で確認する
- 治療後のメインテナンスに一生通う覚悟を持つ
それぞれ解説します。
治療のリスクと他の選択肢を十分に理解する
後悔しないためには、メリットだけでなくインプラントの限界やリスクを正しく知ったうえで、入れ歯など他の治療法とも比較し、総合的に判断することが大切です。
インプラントは素晴らしい治療法ですが万能ではありません。
外科手術のリスクや治療期間、費用や将来起こりうるトラブルを十分に理解し、ご自身の価値観やライフプランに最も合った治療法を選択することが、満足のいく結果につながります。
歯科医師の経験・実績は必ず確認する
高齢者のインプラント治療は、持病への配慮など若い世代とは異なる難しさがあるため、歯科医師の経験や実績を最優先で確認すべきです。
公式ホームページなどで、医師の経歴や資格(日本口腔インプラント学会専門医など)、年間治療本数といった客観的な情報をチェックしましょう。
とくに、多くの症例を経験している医師は、予期せぬトラブルへの対応力も高いと考えられます。
大切な身体を任せるうえで、信頼できる実績を持つ医師を選ぶことが重要です。
CTなど精密な検査設備が整っているか確認する
安全で正確なインプラント手術には、顎の骨の状態や神経・血管の位置を3次元で詳細に把握できる、歯科用CTでの術前検査が不可欠です。
従来のレントゲンでは骨の厚みや奥行きまで正確にわからず、CT検査をおこなうことで手術のリスクを大幅に低減できます。
インプラントを埋め込む位置や角度をミリ単位で計画できるため、医院を選ぶ際にはCT設備が導入されているかを必ず確認しましょう。
納得できるまで何度でも質問・相談をする
治療計画や費用、リスクについて少しでも疑問や不安があれば、遠慮せずに心から納得できるまで説明を求める姿勢が大切です。
患者の質問に丁寧に耳を傾け、分かりやすい言葉で答えてくれるかどうかは、信頼関係を築くうえで重要なポイントです。
カウンセリングの時間を十分に確保してくれるかも、良い歯科医院を見極める判断材料になります。
治療への最終的な同意は、すべてを理解し、納得したうえでおこないましょう。
総
額費用と保証内容を事前に書面で確認する
治療開始前には、口頭の説明だけでなく、総額費用や保証期間・内容が明記された見積書や契約書を必ず受け取り、内容を精査することが重要です。
インプラント治療では、当初の説明になかった追加費用が発生するトラブルも少なくありません。
「インプラント本体」「手術代」「被せ物」など、何にいくらかかるのか明確かを確認しましょう。
万が一に備え、保証の適用範囲や期間もしっかりと確認しておくことで、後々の不安を解消できます。
治療後のメインテナンスに一生通う覚悟を持つ
インプラントは「治療したら終わり」ではなく、その価値を長く保つために生涯にわたる定期的なプロのメインテナンスが不可欠です。
どんなに精巧なインプラントでも、メインテナンスを怠ればインプラント周囲炎などのトラブルを引き起こし、長持ちしません。
ご自身のセルフケアに加え、歯科医院での定期的なチェックとクリーニングを継続することが、インプラントの寿命を延ばすコツとなります。
治療を受ける前から、一生付き合っていく覚悟を持っておきましょう。
まとめ
インプラントは高齢になったときでも可能ですが、加齢による身体や生活の変化が治療前後のトラブルの原因になる場合もあります。
久喜総合歯科では「毎週月曜日、水曜日、土曜日」に、インプラントを検討している方を対象とした無料相談会を実施しております。
また、インプラントをはじめ、入れ歯や審美歯科など、患者さんの状態に適したご提案・治療をおこなっております。
もしインプラントのリスクをできるだけ軽減しながら、安心してインプラント治療を受けたい方はぜひお気軽にご相談ください。