インプラント治療のデメリットについて、考えたことはありますか?
そのなかで「老後に引き起こされる問題が知りたい」「老後になって後悔したくない」と思う方もいるでしょう。
インプラント治療は、老後に引き起こされるデメリットがいくつかありますが「老後に向けて治療して良かった」と思うメリットもさまざまあります。
そこで今回は、以下の内容について解説します。
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この記事を読むことで、インプラント治療を受けた場合の老後に引き起こるメリットやデメリットを理解して、治療の検討ができるでしょう。
老後に向けてインプラント治療を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
インプラントの治療をして老後に起こるデメリット4選
インプラント治療を行って、老後に起こってしまうデメリットは以下の4つです。
- 定期的なメンテナンスが困難になる
- インプラント周囲炎になる可能性が高い
- インプラントが不安定になる
- 再治療によるリスクがある
それぞれ解説します。
定期的なメンテナンスが困難になる
老後になると、定期的なメンテナンスに行くのが困難になってしまいます。
なぜなら、加齢に伴い足腰や視力、手が不自由になるからです。
不自由になると、以下の行動が現れるようになります。
- 歩くのがきつくなる
- 交通手段が限られる
- 認知症になってしまう
- 手が思うように動かなくなる
- 視力が低下する
このように、歯科医院に通って定期検診やメンテナンスを行うのはもちろん、日常的な口腔ケアも丁寧にできなくなります。
治療後に定期検診やメンテナンスを受けないと、インプラントを埋め込んだ周囲が炎症を起こしたり、劣化が早くなったりしてしまいます。
そのため、インプラント治療を受けても老後になると、定期的なメンテナンスを受けるのが厳しくなるでしょう。
インプラント周囲炎になる可能性が高い
老後になると、インプラント周囲炎になる可能性が高くなるでしょう。
インプラント周囲炎とは、インプラントを埋入している周囲の歯茎が炎症を起こしている状態を指します。
最悪の場合は、歯茎からインプラントが抜けてしまう恐れがあります。
主に定期的なメンテナンスやセルフケアを怠っていることで発症しますが、持病や全身疾患を持っている方もなりやすいです。
具体的な疾患例は以下のとおりです。
- 糖尿病
- 心臓病
- 骨粗しょう症
老後になると、体力や免疫力が低下してしまい、感染リスクが高まってしまいます。
インプラントが不安定になる
老後になると、治療を受けたインプラントが不安定になってしまう可能性があります。
なぜなら、顎骨の密度が低下してしまい、骨が減少してしまうからです。
骨密度が減ってきてしまうと、固定しているインプラントがぐらついてしまうため、食事中にしっかりと噛む動作ができなくなります。
老後を迎えると歯茎やインプラント周囲の骨が吸収され、人工歯根を支える力が弱くなってしまうリスクが高まるでしょう。
再治療によるリスクがある
インプラント治療をしても老後を迎えると、再治療が必要になり、さまざまなリスクが引き起こされるでしょう。
再治療によって引き起こされるリスクは、以下のとおりです。
- 手術後の回復が遅くなる
- 顎の骨が細くなっている
- 身体に負担がかかる
- 合併症を引き起こす
若い時にする治療と比較すると、老後に再治療をするリスクは非常に高くなります。
そのため、再治療によって危険を及ぼす場合は、再手術ができない可能性が高くなります。
インプラントの治療をして老後に起こるメリット4選
一方で、インプラント治療を行って老後に起こるメリットは、次の4つあります。
- 楽しく会話ができる
- しっかりと噛んで食べられる
- 認知症のリスクを下げられる
- 若々しい見た目を保てる
さっそく見ていきましょう。
楽しく会話ができる
インプラント治療を行うと、老後を迎えても楽しく会話ができます。
歯を失ったままでいると、発音しづらいため、相手とのコミュニケーションがうまくできません。
入れ歯を使用する場合もありますが、外れたりずれたりして常に違和感を感じてしまいます。
しかしインプラントは入れ歯のように外れる心配はありません。
天然歯のように、思いっきり笑って自然にお話ができるため、老後になっても心から会話を楽しめるでしょう。
しっかりと噛んで食べられる
インプラント治療を行うと、老後を迎えてもしっかりと噛んで食べられます。
歯の本数が少ない場合、食べ物を噛む力が弱ってしまうため、消化器官への負担が大きくなったり、食べ物が食道に詰まったりしてしまいます。
また、入れ歯を装着している場合は食事中に外れたり、硬いものを食べると割れたりする危険性があるでしょう。
しかしインプラントは、顎骨の中に人工歯根を埋め込んで固定しているため、天然歯と同じようにしっかりと噛んで食事ができます。
そして、消化器官への負担の軽減と誤嚥(ごえん)の防止が期待できます。
インプラント治療は、老後になってもさまざまな栄養がバランスよく摂れた良い食事ができます。
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認知症のリスクを下げられる
インプラント治療を行うと、認知症やアルツハイマー型認知症のリスクを下げられます。
噛むという動作は、視覚や味覚、脳などに刺激を与えてくれます。
しかし歯の本数が少ないと、咀嚼をする回数が減ってしまうため、脳に送られる血流量が低下したり、食事の摂取量が低下して低栄養状態になったりしてしまいます。
インプラント治療をして歯を作ることで、食べる機能を失わず、認知症の発症リスクが抑えられるでしょう。
若々しい見た目を保てる
歯があることで、老後になっても若々しい見た目を保てられます。
入れ歯やブリッジでも歯の回復は可能です。
しかし、歯に引っかかっている金属(クラスプ)が見えてしまったり、劣化で歯が黄ばんでいたりすると、見た目より老けて見えてしまいます。
ところが、インプラントは歯と歯の間に見られる金属(クラスプ)が無く、経年劣化しにくいため、白い歯を継続的に保てられます。
そして、歯並びもきれいに整っているため、若々しい印象を持たれるでしょう。
インプラント治療を受ける3つの注意点
インプラント治療を行ううえで気をつけることは3つです。
- 信頼のある歯科医を選ぶ
- 治療前に歯科医師としっかり相談する
- 口腔ケアを毎日行う
それぞれ解説します。
信頼のある歯科医院を選ぶ
インプラント治療を受ける前に、信頼のある歯科医を選びましょう。
歯科医院を選ぶポイントは以下のとおりです。
- 経験実績や知識が豊富な歯科医師がいる
- インプラント治療で使用する機器や材料が揃っている
- 治療前の検査をしっかり行ってくれる
- 口コミや評判がいい
- 公式ホームページがある
- アフターフォローがある
上記のようにきちんとしてる歯科医院だと、老後になってからもインプラント治療で困ったことや、再治療の相談などができます。
治療前に歯科医師としっかり相談する
治療を受ける前に歯科医師としっかり相談しましょう。
治療の詳細についての質問や相談はもちろんですが、持病や全身疾患がある場合は前もって話しておく必要があります。
なぜなら、老後になって治療による合併症や、局所麻酔による副作用などが引き起こされる可能性があるからです。
主に以下の持病がある場合は、治療後の危険性を伴う可能性があります。
- 高血圧
- 糖尿病
- 心臓病
最悪の場合、命の危険を及ぼしてしまう場合があるため、治療前はしっかり医師とお話ししましょう。
口腔ケアを毎日行う
インプラント治療をして老後に後悔しないように、口腔ケアを毎日行いましょう。
口腔ケアを怠ってしまうと、インプラント周囲炎や認知症になる可能性が高くなります。
また放置してしまうと、インプラントが抜けてしまう恐れがあります。
そのため、歯磨きや歯間ブラシ、フロスを使ったケアをして、口腔内を清潔に保ち続けるのが重要です。
毎日のセルフケアも大切ですが、定期的な検診やクリーニングも忘れずにしましょう。
まとめ
老後を迎えると手足の自由が利かなくなったり、健康状態が不明になってきたりして治療後の定期検診やメンテナンスが困難になる可能性があります。
そのため、インプラント周囲炎や認知症を引き起こす原因になりかねません。
しかし、デメリットだけでなく、インプラント治療を受けて楽しく食事や会話などのメリットもたくさんあります。
ぜひ老後に引き起こされるメリットやデメリット、治療後の対策を理解し、インプラント治療を検討してください。